サツマイモの空洞症対策にホウ素は効くのか?

アブラナ科のダイコンはホウ素の要求量が多く、不足すると褐変症状や空洞(す入り)といった生理障害が発生することがあります。
同じようにサツマイモの空洞症もホウ素の施用によって緩和・予防できるんじゃないかという話を耳にしました。
というのは、サツマイモの後作でダイコンを栽培するケースがありますが、そのような畑ではホウ素が残っているおかげか、空洞症の発生が緩和されたように見受けられるそうです。

さて、ホウ素はカルシウムと共に細胞同士を接着する「のり」のような役割(ペクチンの架橋)を果たします。また、サツマイモでは葉で作った糖分をイモへ運ぶのを助ける役割ももっています。

ホウ素は水に溶けて吸収されるため、水分不足が続くと欠乏しやすくなります。
とはいえたいていの肥料成分もそうなのですが、ホウ素には加えて、植物の体内で一度どこかに定着すると、そこから他の場所(新しい組織やイモの内部)へ移動しにくい「不動性」の性質を持っているらしく、そのため常に根から吸収し続けなければなりません。

乾燥が続くとホウ素が届かず、塊根内の細胞壁が弱くなる。その後、雨が降ると、イモは一気に水を吸って急速に肥大しようとしますが、細胞壁がホウ素不足で弱っているため、内部の組織が肥大のスピードに耐えきれず、組織が裂けて、変色したり、空洞が生じたりします。乾燥後に雨が降ると、表皮上もひび割れが起こる理由もこれだと思います。

ただ、結局「土にホウ素があること」と「植物がそれを吸えること」は別問題なので、根本的には水分不足が原因です。なので、乾燥時には葉面散布でダイレクトに補給するというのも手かもしれません。ただホウ素は過剰施用による生理障害も起きやすいみたいなので、散布量には十分な注意が必要になりそうです。

来年も今年と同じような状況になったら、一度試してみようと思います。